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鳥の囀りも聴こえように
日の柔らかさも感じように
何故そのまま起き出ぬか
何故そのまま動かぬか
ただ眠るだけの蒼金魚。
夢は幻、現に非ず。
現を見ねば生きるに非ず。
それでもまだ瞼を開けれぬ、その心には何が映る。
でもその反面。
普段は夢を見るのが苦痛でもある。
瞼一枚隔てた向うにあるのは、夢の中の存在が一切無い現実。
そのどれ一つもすでになく、雛唯の四肢は年を経ていて、目を覚ませば視界に入るのは自分の居る部屋。
逢いたかった温もりや、欲しかった未来。
そのどれもがいつもリアルで、逆に夢だと強く認識できて悲しくて、もう一度戻りたくて二度寝。
まぁ結果としていつもの怖い夢を見てあえなく撃沈というオチがあるのも仕様です。
仕方ないからボーっと現実逃避で妄想世界にコンニチワですが、まぁ夢の様にリアルな訳もなく意識が薄い訳でもなく、当然虚しくなるのみでして。
まぁ叶わない原因の主には、他力本願な自分の所為というのは自覚あり。
それでも思ってしまうのが、またダメっ子の基本の一つというのがまた悲しい所ですねw
それでも日課のごとくボーっとする俺乙(・∀・)
柔らかく脈打つ愛猫の毛並み。いつもおいでと伸ばされる仲間の手。
永遠に生きるんだと信じていた祖母の笑顔。嫌と言わない雛唯の我慢を見つけようとした彼氏の目。
今はもう無いものばかり、雛唯が好きだったものばかりの夢は、いつも温かくて幸せでその分起きればもう失っているという現実ばかりが突き刺さる。
ゆっくりと髪を撫でてくれる手。背けず雛唯を見続ける目。雛唯のだぃ好きな、だぃ好きだと返してくれる声。
与えられただけでも感謝すべき不相応な幸せは、今は夢の中で蘇るのみで、目を覚ませばその温もりの片鱗も無い現実だけが時間を刻んでいく。
夢は幻で現実ではないけれど、夢を見たまま眠りに付けば、現実は消えて夢だけが現実になるのなら
いっそ眠ったままならいいのに。
幸せな夢を見る度にそう思いながら、今日も雛唯は目を覚まして現実を生きる。
夢は幻、現に非ずに。
まどろみ続ける蒼金魚。